暗闇の中での転換や役者の立ち位置などは、ステージの床と大道具小道具に「蓄光テープ」という暗闇で光るテープで印を付けておきます。
(但し、張りすぎに注意。客席から見え過ぎてしまいます。)
そして暗転中に、どうゆう順番で出入りをするのか段取りを決めておき
劇場に入ってゲネプロ(本番通りのリハーサル)などを経て本番を迎えます。
< 背景幕の塗料
>
舞台で使う幕類や大道具に使用する塗料の大半は、水性アクリル系塗料です。
よく使用されるのは、
ターナー社「ネオカラー」や、
浅井「ボタンカラー」「スーパーボタンカラー」などです。
< なぐり
>
「なぐり」とは、特に大道具の方が使用する金槌の呼び方です。
自分に合った大きさなどに各自で加工して使っている方が多いです。
< 重い道具をバトンに吊る方法
>
一般的な方法を紹介します。
(但し、この方法が全てではありません。現場では経験を積んだ先輩方の指示に従って下さい。)
@
はじめにバトンを舞台面まで降ろします。
A
そのバトンにロープを結びつけ、バトンを舞台天井(スノコ)まで上げます。
鎮(しず)が積める所まで。
B
吊り込みたい道具の重量と同じだけの鎮を、綱元の人が積み込みます。
C
鎮の積み込みが終わったら、バトンに結びつけたロープと綱元の両方で、
息を合わせて引っ張り、バトンを舞台面まで降ろします。(この作業が危険です)
D
バトンが舞台面まで降りたら、バトン側のロープの人はバトンにいち早くぶら下がります。
そして、綱元の人がストッパーなどで引き綱を確実に固定します。
(この作業も危険です。特にバトンにつかまっている人は、
必ずぶら下がって下さい。万が一バトンがとんで行ってしまったら怪我をします。)
E
綱元側の固定が完了したらバトン側の人に声をかけ、お互い手を放します。
F
バトンに結びつけてあるロープをはずし、道具を吊り込みます。
G
道具を吊り込んだら、綱元の鎮の重量と、道具の重量バランスを確認し、
誤差がなければOKです!
<用語>
鎮(しず)=バトン用のおもり(ウェート と同意語)
■ 舞台用語集
< 大道具と小道具の違い
>
大道具=大掛かりなセット、セットに固定されて動かない物。
小道具=動かす物、手に持つ物、身に付ける物。
例えば : 食器、家電、提灯、家具、掛け軸、布団、座布団、武器、扇子、
筆記用具、新聞、雑誌、植木、駕籠、自転車など。