舞台音響の素朴な疑問集です。
< ハウリングは高音だけ発生する?
>
ハウリングは高音も低音も発生します。
舞台など広い空間では低音は100Hzぐらいからハウリングを起こします。
特に低音は直進性がなく、機材や大道具の振動まで伴ってしまうので、
ハウリングの出所を見るけることが高音より難しいことが多いです。
< ノイズの除去方法
>
舞台では様々な原因があり、特定する事が困難ですが代表的な解決方法の一例です。
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電源動力線(照明ケーブル)とマイクの信号線は極力遠ざける
A
照明器機とは別系統で電源を取る
B ミキサーをバッテリー駆動のものに替えてみる
C 機器電源及び送出側コンセントの電源位相を合わせる
D
照明さんに協力してもらい、ノイズの乗りやすい照明フェーダー
を確認し
ケーブルの取り回しや配電関係を模索する
< グランドピアノの大屋根(反射板)の角度
>
演目によってグランドピアノの大屋根の角度を変えるのは、
音のイメージや強弱を大屋根の角度によって
弦の音を反射させ音の放散方向をコントロールする為。
実際はリハーサルの時に客席で実音を聞きながら微調整します。
< 歌手が耳につけているイヤホン
>
インナーイヤーモニターと言い、自分の声とバックバンドの音をミックスして
信号をワイヤレスで送り聞きながら歌えるようにする機構。
ステージではミックスした音を聞くためのモニタースピーカが、
ステージの要所に設置されますがステージの位置によって聞こえ方が違い、
場所や状況によって聞きたい音が聞こえない事があります。
その為、ワイヤレス機器で直接聞けるインナーイヤーモニターがよく使われるようになってきました。
< ダイナミックマイク と コンデンサーマイク >
ダイナミックマイクとはマイク単体に電源を必要としません。
ほとんどのダイナミックマイクが後ろや横の音は拾いにくい単一指向性で、
風や吹かれにある程度強く構造がシンプルなので壊れにくくお手ごろな価格です。
コンデンサーマイクは音響卓もしくはファンタムボックスと呼ばれる機器から直流電源を送ることにより使用できます。
コンデンサーマイクはいろんな方向から音を拾う事が可能で(調整可能なものも有ります)、
小さな音まで拾い楽器など鮮明な音が欲しい場合や
高音を生かす場合などに使用され、構造が繊細なのでダイナミックマイクより高価です。
< ハウリングをイコライザーで止める >
ハウリングを起こす周波数帯域を特定し
イコライザーで出力を抑えるとその周波数のハウリングは収まります。
場合によっては違う帯域のハウリングが起きる場合もあります。
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